不安定オオカミの世界

不安定で不思議な世界にようこそ

RRRについてぶっちゃける(ネタバレ控えめ?)

 

 だいぶ昔の話ですが、『RRR』を観に行ってきました!!

 

 友人の多くがこの映画を面白いと言っていたので僕もすごく期待していました。


www.youtube.com

 

 でも僕には合わなかったなあ……。

 

 今回は『RRR』に文句を言いつつも、少しだけ褒めて終わりたいと思います。

 

 まず、まだ観てない方に2つだけ

 「これはダンスで人が幸せになる映画ではない

 「映画館で観ないと魅力が分かりづらい作品だと思う」

 ということです。

 

 「ダンスで人を幸せにする映画ではない」について。

 なんか、ナートゥのイメージが強すぎて、幸せいっぱいのダンス映画だろうな~って期待した僕が悪かったと思います。


www.youtube.com

 実際はけっこう暴力シーンが痛々しかったです。

 

 イギリスに支配されていた時代のインドのお話でしたので、しょうがない気もするのですが、敵をやっつけてそれでハッピーエンドっていうのは野蛮な気がします。

 ひどいやつを許して、それで共に生きていくっていう話ではなかったですね。敵に情などない。情けをかけるような相手じゃなかったのはそうなんですが、僕は釈然としないですね。

 この映画だけに言えるわけじゃないですが、ひどいやつをやっつけて終わり、ハッピーエンド! っていうのを僕はあんまり評価したくはないですね。

 好みと言ってしまえばそれだけですが、でも、ダンスって見ていて幸せになりませんか? この映画の売りも最初はナートゥじゃないですか。ダンスとか音楽とかって世界全体でみんなで楽しめるものだと思うんですよ。ダンスが世界平和の架け橋のひとつになることだってあると思うんです。

 そりゃ、ヒップホップでしたり、ジャズでしたり、誰かへの抗議の意味合いのある芸術もあります。ナートゥもインドの方の魂が込められていますし。イギリスサイドへの反抗としてこの映画に取り入れたのも納得です。

 でも、人種を越えてナートゥを楽しむシーンがあったじゃないですか。

 ナートゥをみんなで楽しんでいたのに、敵を悪いからといってボコボコにして……「悪いやつは仲間に入れないぞ」みたいに感じました。

 ナートゥでみんなが幸せになる映画だと期待していた人も多いんじゃないでしょうか? 僕みたいに。

 実際、ナートゥのシーンが少ない気もします。

 まあ、ナートゥのシーンだけでもお金を払ってよかったなと思えたのは幸いでした。

 

 あと、この映画は「映画館でしか楽しめない」と思います。

 特にIMAXや大型スクリーンでの視聴がおススメです。

 なんといっても映像がすばらしい

 インドの大自然・情緒の素敵な街並み・痛々しい暴力・戦う男のかっこよさがすさまじい迫力で目の前、いや五感全体に迫ってきます。

 そして、何度も何度もくりかえされる伏線回収。

 エンタメ映画として本当に素晴らしいです。

 お金も沢山使われたんでしょうね。

 観ようかな~って迷ってる人は映画館に行ってほしいです。

 このすさまじい映像や音響の迫力は映画館で、よりいっそう輝くのです。

 どんな映画も映画館で観るのがいいかもしれませんが、この作品は他の作品よりも映画館で観るべきです。

 (あまりにも迫力が凄まじいので、刺激に弱い方にはちょっとおススメできませんが)

 

 個人的にはちょっと期待外れでしたが、まだまだより多くの方に観られるべき作品だと思います。

 できることなら記憶を消して、「インドの戦う男たちの映画だ」と頭に入れてからまた観たいですね笑

仮面ライダーBLACK SUN 第一話第二話感想

 現在、『仮面ライダーBLACK SUN』が大流行してますね!

 まあ、特撮好きの間だけかもですが!

 

 

youtu.be

 

 いやあ待ってました!

 前のアマゾンオリジナル作品である『仮面ライダーアマゾンズ』はとっても面白かったですからね!

 『アマゾンズ』は舞台中心に活躍されていたり、あまり有名でなかった俳優さんだったりが多い作品でしたが、『BLACK SUN』は現役バリバリの有名俳優さんばっかり。『アマゾンズ』で素晴らしい演技を見させてもらったので、今回も期待してました。

 そしてやっぱり皆さん演技が素晴らしい。

 個人的にルー大柴さんの演技には驚きました。普段のルー大柴さんとのギャップがたまりませんね。

 

 第一話、第二話と、そこまでお話は進まなかったのかな。

 怪人にも分け隔てなく接して、差別に怒る葵ちゃんの尊さに泣きそうになっちゃいました。でも、これ「宗教二世」を描写してるんじゃないかっていう意見もあって背筋凍りました。結局、葵ちゃんが親怪人なのはご両親の影響ですもんね。個人的には、何があってもスズメ怪人との友情は大切にしてほしいですねえ。(スズメ怪人は葵ちゃんのことが好きかもしれませんが)

 

 けっこうグロいなんて言われてますが、R-18にするほどのことはあったんでしょうか?

 せいぜい体が半分になるとか、腸が引きずり出されるぐらいでしたね。

 いや、これから凄まじいグロ描写が出てきたらどうしよう。

 今回R-18にするんだったらアマゾンズシーズン2もR-18にしときなさいよと思ったのは僕だけでしょうか?

 

 そして、何で一斉公開なんだろうと思いました。

 週一ペースで少しずつ公開していった方が、観る側としてはちょっとずつ考察できるし、掲示板とかで感想言い合えるし、そっちの方がありがたいかな~なんて。

 でも、最近は一斉公開の方が観てくれる人が多いみたいです。というか、少しずつ公開していくと、途中で観なくなっちゃう人が多いそうです。なんか、そういうデータが出てるみたいですね。

 ちょっと悲しいことです。

 

 話を本編に戻して……。

 ゆかりさんと光太郎、信彦の三角関係?!が感じられました。

 これ、某脚本家なら、恋愛ストーリー重視でドロドロ三角関係を展開していくんだろうな~と妄想。

 信彦がゆかりさんに入れ込んでいるのは痛々しいほど感じます。

 一体ゆかりさんに何が起こったんでしょう?

 

 

 

 

 そして、スズメ怪人弱い!!

 これが最下級の怪人……。ろくに反撃もできない。葵ちゃんはクモ怪人に反撃したのに……。可憐な少女だった、アマゾンズのリス怪人はもっと頑張ってたぞ……。

 もう2話目で死んだと思った……。生きててよかったね。

 彼のこれからにも期待。

 

 めっちゃ面白いので皆さんも観ましょう!!

Amazon.co.jp: 仮面ライダーBLACK SUNを観る | Prime Video

ヘタレの『女神の継承』甘口レビュー(ネタバレ有)

 映画館で『女神の継承』を観て来ました。

 「映画史上最恐」と言われるのも納得の怖さでした!

 モキュメンタリ―風なのもあって観てるだけのこちら側にも迫ってくるようなホラーです!!

ポストカードは桂正和氏の作

 序盤は舞台のタイの雰囲気を楽しめるのですが、ここですらBGMがちょっと不気味でした。じめじめと湿気の高そうな雰囲気が伝わってきます。

 僕は巫女のニムさんの堂々としたお姿に惹かれました。

 ニムさんは姉の代わりに一族の女神であるバヤンに選ばれ、巫女として人生を歩みました。救いを求める人々に力を貸し、バヤンを深く信仰しています。

 タイにおいて多くの方が仏教徒上座部仏教)だそうですが、日本と比べると信心深い方が多そうです。中にはキリスト教の方もいるそうですが、ミンの母親は巫女になる運命から逃れるためにキリスト教を信仰してましたね。

 仏教と、ニムさんが信仰する精霊の世界は異なりますが、この作品からはタイの宗教観を感じ取れます。のどかな村に寺院などの建物があり、異国情緒を楽しむことができました。

 

 いや~この作品は本当に怖かった。

 呪術バトルってきいていたのですが、『来る』みたいな気分が高揚する呪術エンターテインメントを期待してたんですよね。

 祈祷シーンはかっこよさも感じますが、何が起こるか分からず、とっても怖い。高揚するどころか、不安でいっぱい。

 ニムさんの信仰するバヤン像の首が切り落とされた時の絶望感は非常に深い(不快)でした。バヤンはニムさんの全てといっても過言ではない。あんなにクールだったニムさんが泣き叫び、取り乱すシーンは何とも言えません。バヤンの首が切り落とされてもなお、ミンの除霊に尽力するニムさん素晴らしい。

 あと、怖いといったらミン。特に大がかりな祈祷前の数日間をカウントダウンする監視カメラの映像です。この映画、雰囲気が恐ろしいですが、いかにもなビックリさせるシーンが少なかったんです。しかし、いきなりのジャンプスケア! あっち行ったと思ったミンの恐ろしい顔面がスクリーンにドン!!

 ジャンプスケアとは

 大きな怖ろしい音や急激な画面の変化で驚かせる、ホラー映画の手法みたいです。いきなり目の前に幽霊が出てくるみたいな演出ですね。

 ミン家族が飼ってた犬も食べられちゃいました……。観てた方はもちろん犬の心配をされてたと思いますが、まさか生きてるまま鍋で茹でられるなんて……。断末魔を聞くのが苦しい。やっぱり犬とか猫が犠牲になると心が苦しめられますね。

 

 ここらへんでニムさんの空気が薄く感じられたんですけど、まさか亡くなってるとは。

 殺されるだろうとは予想してましたが、やっぱり悲しいですね。しかも儀式どうすんねん。せめてもの救いは惨殺されたとかではなく、眠っていた最中に亡くなったってことですね。

 

 なんと最後は壮大なバッドエンド。もう全滅。

 ここまでバッドエンドだと清々しさすらあってもいいんですが、それも無し。

 儀式は失敗どころか二次災害。

 赤ちゃんも惨殺されてしまう……。

 多くの人々の首を切り落とした夫の一族が受けた呪い。そして、バヤンに仕える巫女 になることを拒んだ母と娘……。こんなバッドエンドがまるで最初から決まっていたような。

 呪いって恐ろしいですね! 人から恨みを買わないように生きていきたいものです。

 

 大惨事の後にスクリーンに映し出されるのは、ニムさんのインタビューシーン。

 ニムさんはバヤンへの信仰が揺らいでいた。

 そもそもバヤンなんて本当にいるか分からないと。

 まさかのオチです。

 この映画は答えこそあるかもしれませんが、バヤンの存在については観る人によって意見が分かれることでしょう。

 僕はバヤンはいたと信じたい。だってニムさんは人生をバヤンに捧げてきたんだから。最初からいなかったなんてあんまりにも悲しいじゃないですか。まあ、結局バヤンが負けてしまったということになるんですけど。でもニムさんはこの悲劇が起きるまで本気でバヤンは共にいると信じてた。

 この物語をニムさん中心にして捉えると何かカタルシスのようなものを感じ取れるんですよね。切なさというかなんというか。人生をかけて信じ、仕えてきた存在を否定してしまう。自分の力も信じられなくなってしまう。

 わりと凄まじく惨たらしい話でしたが、ニムさんのことを考えると胸がキュンとなります。

 悲しい話でしたが、みなさん、死後は安らかであるように祈っています。

 

 僕のブログにしては少々長くなってしまいました。

gaoshungaogao.com

 人生で初めてホラー映画を映画館で鑑賞しましたが、とっても堪能できました。

 ポップコーンも美味しかったし。

 また別のホラー作品も映画館で楽しんでみたいと思います。

 

 そして僕の好きな登場人物であるニムさんに祈りを捧げます。

ヘタレが『女神の継承』を観に行った話(ネタバレ無し)

 久しぶりにブログを更新します。

 ちょっと学業などで忙しくてなかなか記事を書くことができませんでした……。

 記事にしたいことはまあまああったので、もったいない時間を過ごしたなと思ってます。

 

 さて、皆さんは『女神の継承』をご存じですか?

youtu.be

 現在公開中のホラー映画です!!

 前評判がすっごく良くて、ホラー愛好家が続々と魅了され、恐怖していきました。少し前に流行った(今でも大人気ですが)『呪詛』と並んで、最恐呪術ホラーと言われています。

 タイの信仰にまつわるお話です。

 

 ~あらすじ~

 先祖代々続く祈祷師の一族に生まれたミンは、タイの東北部にある村で暮らしていた。ある日、彼女は原因不明の体調不良に見舞われ、人格が変わったかのように凶暴な言動を繰り返すようになってしまう。一族の後継者に選ばれ、憑依されてしまったのではと考えた母親は、祈祷師である妹のニムに助けを求める。祈祷を行うも、ミンに取り憑いていたのは、ニムの想像をはるかに超える強大な存在だった。

(公式サイトhttps://synca.jp/megami/より)

 

 僕は『呪詛』を観て、とっても怖い思いをしました!!

 この『女神の継承』もとっても気になる!!

 アマプラやネトフリで配信されるのを待ってられないほど気になる!!

 ということで映画館に行って観て来ました!!

 

ドリンクはLサイズ

 

 なお、お一人様

 観る前も、とっても怖かったです。

 実は一人で映画館に行くのは初めてで、ちょっと大きい音が苦手……。

 しかも、ホラー映画が好きとはいいつつも、暗い部屋で観るだとか、ヘッドホンで視聴するだとか、ホラー愛好家が当然としていることが全然できないんです!!

 ヘタレな僕は映画はいっつもノートパソコンの小さい画面で寝ころびながら観てました!!

 ちなみに、この『女神の継承』は「映画史上最恐」と称されてもいます。

 ヘタレが一人で映画館で観ることが出来たのでしょうか?

 それはまた次の記事でお伝えします!

 

 もう、本編が始まる前の予告編からビビってました! なんなら『スラムダンク』の予告すら怖い!! ホラー映画だからか予告もホラーばっかりだし!!

 ちなみに、お客さんはけっこういました。僕を含めて20人ぐらいか……。お若い方から歴戦のホラー好き(おそらく)まで! やっぱりこの映画は皆さんも気になっていたんですね!!

 

 感想は別の記事にしますが、めっちゃおススメの映画です!!

 映画館で観て正解でした!!

 ではまた次の記事で!!

仮面ライダーとかの話

 だいぶ久しぶりの投稿になってしまいました。

 最近ホラーばっかりの話題でしたね。

 ホラーはいいですね。『呪詛』は怖すぎましたが……。

 

 ホラー好きな界隈って仮面ライダーも好きな人が多いんですよね。

 僕はホラーも仮面ライダーとかの特撮が好きです。

 『シン・ウルトラマン』ももちろん観ました。最高でした。

 だいぶ前ですが、仮面ライダー展なるものに行ってとっても楽しみました。東京開催などはまだなので、仮面ライダー好きはもちろんのこと、子供の頃に少しだけ観てたよって人にもおススメです。あまり内容を言うべきじゃないと思うんで、言いふらすのはやめておきますが、展示の内容がとても良かったと思います。スーツに小道具、衣装……実際に使われたものばかりで、ついていた傷なども本当に素晴らしい。入場料も安かったですし、本当におススメです。

 

 最近の仮面ライダーはちょっと自分には合わないので観ていないのですが、今年放送されている『仮面ライダーバイス』の女性ライダーのデザインはすごく気に入っています。しかも女性ライダーが2人いるんです。女の子が変身するライダーは、なにかとかわいくされすぎな時もありましたが、リバイスに登場する女性ライダーはかっこいいデザインですね。モチーフもコブラや蜂など、クールです。

 特に、蜂のライダー、「仮面ライダーアギレラ」の変身ポーズがとってもかっこよかったです。ポーズの最後に腕組します。ちょっと珍しいですよね。

 いやあ、ストーリーや雰囲気が自分好みならもっとハマれたと思うので、残念です。

 『仮面ライダーバイス』、そろそろ終盤だと思うので素晴らしい作品になるように祈っています。

 

 個人的には平成ライダーが好きです。

 明るいと思われている作品の中にも暗い部分があってそれがたまりません。

 脚本家さんの力量が素晴らしいとしか言えない作品が多かったように思います。

 仮面ライダーに疎い方にもおススメな作品がいっぱいあります。なにしろ沢山の作品がありますからね。より多くの方に観て欲しいと思ってます。

 子供向け番組として存在しているはずですが、脚本家のひとりは「子供向けにつくった覚えはない」と言い切るほど、真剣に話が作ってあります。

 今はあまり熱心に語るつもりはありませんが、本当に話が面白くておススメです。

 今度、仮面ライダーについても語ってみようかと思います。

 

 ちなみに僕は『アマゾンズ』『龍騎』『ファイズ』『エグゼイド』が好きです。

 これらが1番好きです。とてもこの中で1番は決められません笑

 みなさんはどの仮面ライダーが好きですか?

『呪詛』を気ままに考察

 『呪詛』、ホラー愛好家の中で大流行してますね。

 このビックウェーブに乗れて嬉しいです。

 流行ってる作品を流行ってるうちに観るのはいいですね。僕は数々の作品をブームが去った後に観ることが多かったので、『呪詛』の盛り上がり具合を新鮮な気持ちで楽しんでいます。

 この作品自体、流行というものと相性が良さそうですね。

 

 

 さて、少々話が変わりますが、僕はゲーム会社のアトラス(現在はセガの傘下)のゲームが好きです。ぶっちゃけ自分でやったことあるゲームは『ペルソナ』の2と4ぐらいでごめんなさいなんですけど、よく配信や実況動画で楽しんでいます。

 僕はアトラス作品を通して神話や民間伝承に興味を持ちました。

 ちゃんと本とか読んで、ってワケではないですが、世界各地の神様について調べてきました。

 『呪詛』で『大黒仏母』っていう邪神が登場しますが、僕はヒンドゥー教『カーリー』という女神の存在を思い出しました。作中で南インドから信仰が始まったと言われているので、インドの信仰が関連しているかもしれないというのは考えられますよね。

 カーリーは戦いの女神で殺戮を好みます。夫はシヴァ。ちなみにシヴァと大黒天は同一の存在と考えられることもあり、大黒仏母の名前はここから取ったのではないかな~と思ってます。何本も腕が生えており、多くの絵では生首を持った姿で描かれています。外見上の特徴からも大黒仏母との共通点を見出せますね。また、カーリーを信仰する人々は生贄を捧げていたそうです。

 カーリーは日本では『鬼子母神』と同一視されることがあります。鬼子母神は多数の子供を産み育てる一方で殺戮を繰り返しており、釈迦に子供を隠され説教されたことで改心し、安産と子育ての神になりました。

 ルオナンが出産し、ドゥオドゥオちゃんを救おうとしたのも、鬼子母神(カーリー)の物語と対照的に見ることができるのではないでしょうか。

 

 他の方も大黒仏母のモデルはカーリーではないかと考えているそうです。

 僕は呪詛を観ているときにカーリーのことを思いつき、そのおかげでよりこの作品に没頭できたと思います。

 いや~アトラス作品が好きでよかったな~(もっとゲーム買います)

 

 まだこの作品は語れることが多いですよね。

 また機会があったら別の切り口で語りたいと思います。

『呪詛』を観ました。甘口レビュー

 

 ごきげんようですね。

 先日、宣言した通りに『呪詛』を観ました。

youtu.be

 観る前から、あまりの怖いという評判に悩まされました。こんなに多くの人が(しかもホラーソムリエと呼んでも差し支えがなさそうな方々が)口を揃えて「とてつもない怖さ」と言ってるんだ……僕が観ても平気でいられるのか?

 ちなみに僕はだいたい30本ほどのホラー映画を楽しんできました。

 ぶっちゃけ、ちょっと怖いと感じても笑顔で楽しめましたし、トラウマになったり気分を悪くしたりということはありませんでした。恐怖を煽るような表現も、役者さんたちの凄さや演出の良さに感動できるぐらいの余裕があるほどです。

 ホラー映画好きとしてはまだまだひよっこですが、この僕が映画本編を観る前に恐怖を感じるなんて――この映画は異質です。

 

 僕が恐怖を感じた理由のひとつとして、この映画が観た者を巻き込むお話だったのがあると思います。

 『呪詛』は主人公(ルオナン)がカメラを回していました。自分の娘を助けるために、映像を残して呪いを解く手かがりを探っていく――主人公はカメラのレンズを通して、僕たちに語りかけているのです。そして僕たちはまんまと、この映画の仕掛けにかかり、主人公・ルオナンと共に呪文を唱えてしまう。

 僕がこの映画を観る前に観た人が呪いにかかり、それをまた伝えていくことから滲み出る恐怖を感じ取っていたのだと、この映画を観終わって考えるようになりました。

 ある種、都市伝説などの怖さに似ているかもしれません。どんなに怖い話が存在していたとしても、それを耳にするのがたった1回だけだったら、日常生活に忍び込んでくるほど怖くはありません。でも、別々の人から何度もきいたりしたら、より恐怖感が増すのではないでしょうか。集団心理と言いますか、多くの人が「怖い」と口を揃えてこの映画を薦めてくることは恐怖でした。

 

 

 この映画はプリンを食べながら観たのですが(僕はヘタレですごめんなさい)、プリンという、映画の世界から僕の意識を何度も現実へと戻してくれる存在がなければ、この映画を観きることは難しかったのかもしれません。

 僕たちを守ってくれる(ってルオナンが言ってた)印が何秒も僕の視界から消えてくれなかった。これも凄い怖かった。僕は性格が悪いのでルオナンのお願いには最初から疑いを持っていました。もちろん、この印が呪いをまた拡散するものだとは知らなかったですが、異質な怖さを煽ってくれました。

 あと、恐怖がやってくるタイミング――たとえば老師の奥さんが襲ってくるタイミングなどは予想していても、実際の映像は数コンマでもずらしてきました。勘違いかもしれませんが、他の作品と時間の使い方が違うのかもしれません。

 それから、この作品に対する恐怖は怒りと繋がっているかもしれません。理不尽に対する恐怖と怒りはすごい近いところにあると思います。僕はルオナンが嫌いです(ごめんね)。別に彼女に騙されてなくても、嫌いになったと思います。窃盗しちゃうところとか大人として責任を持った行動ができなさそうなところが嫌いです。特に最後の方はルオナンに理不尽な目に遭わされてるんですから、彼女を憎くなった人が多いと思います。僕は中盤からルオナンへの憎悪と、それに伴うある種の怖さを感じました。「この人、次はなにするんだろう」みたいな感じですね。

 

 物語の結末はなんとなく、中盤から予想できていましたが、予想できたからといって恐怖が消えないわけではありません。

 「明日から、いやこれからどうやって生きようかな」と軽く考えるほど、怖かったです。呪いが本当にリアルに感じられました。今だってニコニコしてますが、「呪いが本当だったらどうしよう」って頭をよぎります。

 

 この映画には両手を挙げて全面降伏です。

 本当に怖かった。

 文句をつけるとするならば、6年前の巫女が再び登場したことは都合が良すぎるんじゃないかなと。

 それ以外の恐怖の演出は本当に素晴らしかったです。

 

 

 また後ほど、大黒仏母についてなど、無責任にてきとうに語ります。